2021/11/06 13:26
どんな石をセレクトしてどのようにご紹介するか?
は石屋さんとしてはかなり大切なことだと思いますが、虹石屋を客観的に眺めたとき、これはどういうショップなのだろう。
石を選ぶ基準はまず
*自分がその石を好きか、惹かれるか、琴線に触れるか(これはほぼフィーリングと直感で、どの石にも必ず当てはめるものです)
*お客さまが求めるものを考えて(「きっとこのような石をお探し・お求めの方もいらっしゃるだろう」という推察のようなもので)
の、大抵この2点が判断の基準になっているように思います。
どちらに傾き過ぎてもいけないバランスのようなものがあって、それが時々難しい(^^;)
店主の好み(趣味)に走ると、おそらくかなりコアな、ちょっと変わった、けれど特別性のある石ばかりセレクトしてしまう気がしますが、恐れずにそういったものをお迎えすると、しっかりその石に「とても惹かれました」という方がお迎えくださる。
逆に中間点を狙って「まぁ石としては本当に美しいし…」、とちょっとしたロジックを働かせると、なかなかお嫁にいかなかったりします(笑。もちろんどれも自分が好きな石ではあるのですが)。
石のセレクションは時々難しい。
これはネットショップでお客さまとして石を選ぶ方も同じだろうと思います。何しろスクリーン越しですし、そんなことも考えて、最近はもっとわかりやすいよう動画を撮るようになりました。
でも、それでも、やっぱり石のセレクションは頭やロジックではなくフィーリングで。
「これが好きで、惹かれる」というもので判断したい。そうでないと、その人がその石屋をやっている意味もないのではないか。
そういう石って時にお値段もそれなりなので躊躇することしばしばなのですが(笑。どうしても「大丈夫?」という想いはよぎります)でも、その石が本当に好き。
本当は特別性を感じる石たちをどーんとたくさんご紹介したい、みたいな気持ちもありますが、そればかりだと遠ざけてしまうものやご縁もあるから、やはりバランスも大切。
大きめの、シンプルに「これはすごい」と感じる石がもっているものって何なのでしょう。
小さくとも宝物のような魅力を秘めた石たちもたくさんありますし、どれもそれぞれの個性と魅力があるのは違いないことです(この石はよくてこの石はダメということは本当は勿論ないのです)。
それらのちょっとした特別性を感じる石って、やはり何か、わかりやすく「人格」のようなものやオーラのようなものを感じます。石だけど、存在としての雰囲気がより強いといいますか。
美しく整った石も好きだけど、「これは」と思うものって大抵とても古めかしくて、朴訥としていて、石としては全然整ってなくて(笑)でも何かを秘めていそうな、ちょっと変わっていて、いわゆるノーマルな美ではない、そんな石。そして今にも何かを物語りそう。とても愛おしくなってしまいます。
そういった石が日々傍にあることによって何がもたらされるのだろう。
それはシンプルに幸福感でもあるし(これはとても素敵なことですよね)、また、そういった石に惹かれる方は言葉を超えたところにある「その石がもっているもの」に惹かれてお迎えくださるのだろうと思います。
それは自分の一部分、一側面といってもいいのだと思います。
「あなたは私の別の可能性」、というのかな。その響きが可視化したものを眺めているようで、惹かれる。
そしてそのフィーリングは実際、目に見えないところで・言葉でもないところでエネルギーの化学反応を日々に、その方にもたらしているのではないでしょうか。
ちょっとスピリチュアルな言い方をすれば、魂の琴線に触れるみたいなこと。エネルギー変化が起こると思うのです。石を通じて何らかのエネルギーが持ち手に語りかけてくる。
その石がもつ地球の歴史とエネルギーが持ち手のエネルギーと親和性をもちながら混ざり合う。それをどこかでわかっているからただ惹かれる、みたいなことってあると思うのです。「この石は自分のようだな」と感じる石。または求めたいものとしてのその石。
石屋さんとしての石のセレクションは、時にそんな持ち手の方と石とのご縁結びのようなものでもあると思いますが、やはり「自分が本当に惹かれるもの、好きであるものによりセンサーを使おう」と思う最近なのでした。
石とのご縁を素敵に結べるセレクション。結局そういう「カラー」が似たようなセンスや好みの方を惹きつけるのだろうと思いますし、石が石を呼びご縁の人を呼ぶのでは。
でもまぁ、虹石屋としては「うちは完全にこういうショップですから!」という一辺倒でなくやはり色んな石をご紹介したいので(笑)種々の惹かれる愛らしい石たちも同じように手にとっていきたいと思います。
石を選ぶということについて、石屋寄りの考えをつれづれに書いてみました。
同業の方で知り合いはいませんが、みんなどうしているんだろう。偶然覗いたネットショップの石屋さんで「素敵だな~~」と感じるショップさんてもちろんありますが、そんな「このお店からお迎えしたい」っていうフィーリング、ありますよね。
それはお店の空気感とか見えないカラーみたいなもので、同じ石だとしても違って見える不思議は、やはりそのお店のぬくもりや見えない何か。
それぞれのカラーがあって、そこに惹かれる石や人があるのでしょう。石たちの世界がひとつひとつの石屋になっているといいますか。
これからもGoing my Wayで素敵にご紹介できたらいいなと思いますが、なるべく手に取る方が自由にその石を感じられるよう、水のように中庸でいたいなとも思うのです。