2021/03/20 11:52





皆さま初めてお迎えした石ってどんなものでしたか?

ファーストクリスタルとも呼べそうな、石ライフの始まりともなる記念すべきもの。

店主はブラジルの石だったのですが、リアルショップの石屋さんで石たちに囲まれるとき、そこはブラジルの石がとても多いと思います。

それはブラジルがいわずとしれたクリスタル大国だからということもありますし、何しろブラジルの石ってとても親しみやすいのだと思うのです。

誰にとっても初めて迎えた石って思い出深いものですが、店主も初めてこころ惹かれて迎えたその石(250円ぐらいだったと思いますが)を今でも大切にしています。彼はとても綺麗なフェイスをもったクリスタルだけど、パっと見はなんのヘンテツもないただのブラジル水晶。

だから、石って特にプライス関係なくその人が気にいったらのならそれがすべてで、彼にはさまざまなギフトをもらいました。

もとは「レムリアンシード」として売られていたもので、ビギナーの店主はそれを「そうかそうか」とお迎えしたのですが、実際は単にブラジル産のクリスタルでした。ですが、大切なのはネームバリューに関係ないところでその石を愛せるかどうかですよね。

これはどんな石にもかなり大切なことだと思いますが、この石の場合もレムリアンでないとわかったところで特に接し方が変わるわけでもなく、名前でもうんちくでもなくその石をシンプルに好きかどうか?がやっぱり大切かな、と思います。

(もちろん、そういった石の背景にあるさまざまな物語性やいわれ、スピリチュアルな神秘性やパワーが好きで迎えるということもあると思いますし、全然OKなのですが。店主もそういった物語性に惹かれて石を迎えることありますし)




で、話がブラジルの石からとても逸れていますが(笑)

トマスゴンサガ、オウロプレート、コリント、ディアマンティーナ、バイア、そしてレムリアンのセーラ・デ・カブラルなど、ブラジルは本当にたくさんのクリスタルを産出するクリスタル王国、クリスタルキングダムです。

ヒマラヤ山脈のエリアでも多様な水晶が採掘されていますが、ブラジルの石ってシンプルに言ってしまうととても「マイルド」なのだと思います。

それが親しみやすさや手に取りやすい理由のひとつで、ものすごくフレンドリーなイメージ。
「クセがない」というのかな、ひかりが強すぎることもなく、そのやさしいほっこりするような響きでそこに、または私たちの手の中にあってくれる石。安心できる石。

(もちろん全部じゃなくて石によって全然カラーが変わってきますし、ブラジル内の産地にもよります)

ブラジルのクリスタルって旧友みたいなもので、色々と他の場所を巡ってもまた時々戻ってきたくなるような石だと思います。いつでもそこにあり続けるホームみたいな感覚。

パっとした派手さや華やぎはないけど、その分いつでも手にとれる安心感や親しみやすさ、近づきやすさがありますよね。

石も近くなったり遠くなったりで、石によって自然にそんなサイクルを感じるものだと思います。

つまり、あるシーズンはこの石とずっといたいけど、急に別の石が気になり始めた、ということ。ついたり離れたりの循環。

それはこころの鏡みたいなもので自然なサイクルなのですが

ーーたとえば何年も手に取っていなかった石に急に近さを感じて「なんでこんなに放っておいたんだろ?」と感じるようなこと。それって石からしたら瞬きにもならない時間ですし自然なことですが、このように自分と石との間に響き合うものは、タイミングや、持ち手の放っているエネルギー変化によって変わってきますよねーー

そういう意味でブラジルの石ってやはりいつでもそこにあるホームみたいなもの。

「手に取りたくなったらいつでもおいでよ」と気長に待ってくれているやさしい友だちみたいなイメージがあります。

ピュアレイとかビジョンクォーツのように近年発見された新たなクリスタルはまた別なのですが、ブラジルの石ってとても、近代の石ブームというか、人が石に目覚めるような役割をものすご~~~~~く、担ってくれていたと思うのです。

石が人のために存在しているとは思いませんが、ブラジルの石たちは「石と人の世界」では最も溶けこんでいる存在だと思います。なので、こまかな「時代を表す石の産地」があるとしたら、近代まではブラジル水晶たちがその役割をもってくれていましたよね。

なので、ブラジルの石ってものすごく溶けこんでいますが、かなりリスペクトされるべき存在でもあり。





そういえば虹石屋をスタートした時も、縁あってやって来てくれたブラジルの石たちを丹精こめて育てたものが始まりでした(その時は石屋をやるとは思っていなかったのですけれど)。

彼らは本当に日々目をかけて、エネルギー的なお世話をして、ちょうど植物に水をやるのと同じような感覚で大切に育てていたもの。

本当に普通で「ありふれた」姿をしたブラジル水晶の彼らですが、お嫁に出す頃にはどれもきらきらと輝いていました。活き活きしているというのかな、その石として光っていました。
(またそういう石を出そうかな)

ブラジルの石っていい意味で「ノーマル」で、私たちがイメージするTHE クリスタルのひとつの典型、オリジナルを見せてくれていますよね。ブラジルの石はかなり私たちを支えてくれているような感覚がありますし、いつでも近づける存在だと思います。

石そのものは人間の流行りに関係なく何百万年、または何億年も前から変わらない姿でずっとそこにある訳ですから、消費されるべきものでなく、改めてリスペクトをブラジルの石にこめたいなと思いました^^

織矢