2021/02/14 22:25
【 What's Mondo Quartz 】
2017年に発見された新しい鉱山のものだそうですが、その光のつよさとマスタリーな雰囲気から鉱物コレクターだけでなくヒーリングミネラルとしても話題になったクリスタルで、「タンザニアマスター」とも呼ばれています。
産地であるモンドはアフリカ大陸の東側、ヴィクトリアという湖の南に位置する高地にあります。
ここはケニア・ドームというエリアだそうですが、グレート・リフトバレーと呼ばれる大地溝帯と海洋プレートが重なる、地殻変動が活発な地域でこのクリスタルは生まれました。
アフリカは雄大な大自然のイメージが強いですが、モンドもそんな大地的な背景をもったクリスタルです。
【 モンドクォーツの特徴 】
それぞれに個体差があるのはもちろんなのですが、調べるとマスタークォーツとしての説明をたくさん見かけます。発見当初はヒーラーさんたちのラブコールを受けたこともあり話題になっていましたね。
地質的学的なことからなのか、これらは水のエネルギーを含んだものが多く、地下の熱水などによる蝕像を受けて溶かされたようなものも沢山あるのだとか。たしかにモンドには円系の模様やザラザラな蝕像痕がよく見られますし、それらが特徴だとも思えます。
スモーキークォーツなども多く、モンドは野趣溢れる姿のものも多いという印象です(アフリカっぽいですね)。けれど結晶の硬度のようなものがしっかりと感じられてパワフル。クリアで大きなものとなると特別な存在感があります。
ロシアンレムリアンとも比較されるマスタークリスタルとしての魅力が光るモンドですが、タンザニアのクリスタル自体小さなものが若干出回る程度のレアクリスタルで、大きく、しっかりとしたポイントのものは稀です。
すでに輸出制限がかかっているとのことで尚のこと。クオリティのよいものはほとんど見かけなくなってきているようです。
(海外サイトをいくつか調べたことがあったのですが、やはりほとんどヒットせず。よく日本でここまで見かけることができるなと改めて思います)
新しい鉱山から新しいクリスタルが発見されるタイミングはいつも面白いなと思います。
たとえばロシレムが9.11の翌日に発見されたように、地球からの素晴らしい贈りものが扉を開いて表に出てくるタイミングって時にあると思うのです。
その意味ではモンドもより新しい時代に向けた、今に必要なクリスタルといえるのかも知れませんね。
【 店主の勝手にMemo 】
これまで虹石屋でお迎えしたものもしなかったものも含めていくつかのモンドたちを見てきましたが、モンドの石ってそれだけでスペシャルな感じがしますよね。アフリカのクリスタル、というだけで何やら魅力的ですが、たとえばザンビアのシトリンなども石によってはとてもパワフルな響きを感じます。
それは珍しいものだからというのもあるけれど、何か、モンドにはモンドならではのつよい光と大地の響きがあるように思えます。
たとえばクリスタルにも、それがもっている「光の硬度」みたいなものってあると思うのですが、モンドクォーツの場合はそれがとても堅く強いのです。
どっしりと本質的な響きでそこに在るといいますか、シンプルに言ってしまえば「もっている光が強いクリスタル」。チャクラで言ったら第3チャクラをグっと力づけて応援してくれそうな。
グラウンディングとセンタリングをしている石で、エレメントでいったらば火と水と、土を感じるようなもの。モンドの場合はそれらがギュっと詰まっているようでパワフルです。
たとえば大きなサイズのクリスタルなどは時に扱うのも、お互いにエネルギーを慣らしていく必要がある場合や、石の光が強すぎて、エネルギー的に少しずつ近づいていくような時もあるものですが、モンドもまたもっているエネルギーが大きな場合があります。
これはクリスタルがもっている性格やもともとの素養のようなもので、石によっては「この石はもっているものがつよいな~」と感じるものが。
これはじゃじゃ馬ならしではありませんが、日を追うごとにお互いのエネルギーが順応していくので心配することではないのですが(自然に大丈夫になります)、逆に言えば、このようにクリスタルが持ち手の波動をググっと引き上げてくれることもあるように感じています。お互いのエネルギーがブレンドされていく感じですね。
その意味ではティーチャーのような役割を果たすものも、モンドには多いかも知れません。
どっしりと自分の中心にあるような石、という感覚のモンド。
モンドって本当に頼もしいのです。これはもちろんサイズや個体にもよりますが、岩石が光の結晶になったような感覚で、クリスタルのパートナーとしてとても頼ることができます。
ある種のモンドが棚にやってくると他の石たちがザワザワとざわめき出すのがわかるのですが、何か、それだけパワフルな大地の響きをもっているのでしょうね。何度かモンドがもっている風がサーっと抜けていくような感覚を受けたことがありました。
アフリカの石ですし、モンドは大地の王者の風格を感じる石だと思います。何しろワイルドなイメージなので、シンプルに格好よいのです
。
【 こぼれ話 】
先日、石の世界に造詣の深い方から興味深い話を聞くことができました。
まず、モンドクォーツは初期鉱山とその後の鉱山で分かれているという話がありますが、初期の方はやはり既に枯渇しているようです。
ですので、現在出回っているものはほぼ全てが新しい鉱山ということになりますが、こちらも既にほとんどを採り尽しており、入手は非常に難しくなっているそうです(これはマーケットを見ればわかりますがモンドって本当にないのです)。
また、同じタンザニアではありますが、本家のモンドからは数百キロほど離れた場所で産出したものが「モンドクォーツ」として販売されているのを見かけたことがります。
地理に詳しくはないので、広義で言えばその周辺もモンドになるのかも知れませんが、たしかにその石にもモンド特有の蝕像模様が見られたので、やはり特徴は出ているのだと思います。いつもご紹介しているものより非常にクリアな石肌だったので「これほんとにモンド?」と思ったのですが、やはり場所によってカラーが出るのかも知れませんね。
また、上記の方によればタンザニアではアメジストエレスチャルがあちこちで産出しているそうですが、彼の意見ではこれらは超古代大陸のパンゲア時代のものではないかということです。論拠として、非常に似たようなタイプのものが大陸が分裂したその先にも見られるそうです。
パンゲアといえば約2億年前の超大陸ですから、想像を絶する時を生きてきたことになります。
この話はエレスチャルアメジストでありモンドのことではありませんが、なんだかこの話を聞いてとてもワクワクしてしまいました。石ってこのように悠久の時を生きているので、もともとあった場所から地殻変動で移動している可能性もあるのですよね。
モンドクォーツももしかしたら新しいポケット(晶洞)が発見されて、これまでに見たことがないようなさらに古老のようなタイプが表れるかも知れません。
それを想うとどこまでもロマンです。
アフリカの石はやはり素敵ですね。何しろワイルドでシンプルに格好いいのです。
※ここで綴っていることはもちろん同じモンドであれ石によって個体差があり、あくまで店主が調べた範囲、また個人的に感じることになります。石はそれぞれ持ち手の方が感じることがすべて。石を枠に閉じこめることなく、どうぞ自由に感じてみてくださいませ。