2021/01/17 14:01



(つづき)

スィーワを後にして次に向かったのは地中海に面した海辺の町、マルサ・マトゥルーフでした。



マトゥルーフもとても好きになれた町で、ぶらぶら歩いていると軒先でバシっと目が合った宿に招かれてそこにしたのですが、確か2LDKの広さで500円ほどだったと思います(ローシーズンだったのですが流石に驚きです)。







マトゥルーフは海辺に面した活気のある町で、ぶらぶらして過ごしても楽しい場所でした。










人生初の地中海はやはり綺麗でした。この海の向こうにはトルコやギリシャがあるのだなぁとしみじみ思います。ギリシャも、昔からとても行きたい場所のひとつです(もしも行けたらグリーンクォーツを探す旅になるかも。トルコもトルコクォーツが有名ですね)。

以下はマトゥルーフの町並み(一気に書いて手が疲れてきたので写真を多めにしてごまかします)










夜、たまたま並んでいた屋台で話したおじさんがフルーツジュースをご馳走してくれました。どこに行けども、旅をしているとこういった人々との触れ合いがとても楽しく、暖かく感じられます。







マトゥルーフでゆっくりと過ごした後、そのまま地中海沿いに移動して最後の町アレキサンドリアへ。



あれこれあって思い出深い宿。窓からも少しだけ地中海が見え、そこから吹いてくる風が心地よかったです。

アレキサンドリアはカイロに次ぐ港町の都市。美しい湾岸沿いにはあのアレキサンドリア図書館があります。



新しく生まれ変わったそこもまたとても素敵な場所でした。

アレキサンドリアの町並み。















私は砂漠の町のように静かな場所も好きなのですが、こういう人でごった返している場所もとても好きで、その中に紛れているととても安心します。

どこにも属してない、けれど人々の生活の中に融け込んでいる、ひとりだけどひとりじゃない。という、そのポイントに心地よさを感じます。

アレキサンドリアの夜はお祭り状態です。というかインドでも台湾でもエジプトでも、海外は大体どこもそうなのですが。

夜のアレキサンドリアにて。































2泊ほどアレキサンドリアで過ごした後、とうとうカイロに戻ってきました。




「また戻ってくるよ」と言っていた初めの宿に戻り、そのまま二度目のピラミッドへ出かけました。帰国するまであと2日。最後まで目いっぱい動いていようと思いましたが、最後ぐらいはと思い写真はほとんど撮りませんでした。




夜は相変わらずハーンハリーリでぶらぶらしたりしていたのですが、屋台で食べたお肉にあたってしまったようで、加えてなんだか熱っぽくなってしまい、最終日はフルーツジュースを飲んで驚くほどよく寝て過ごしていました。

幸いその夜にはだいぶよくなって、翌日、エジプトを発つ時が来ました。


(英語が通じず空港行きのバスがわからなくて「キュゥ~~~ンシュゴゴゴゴォ~~オ」という飛行機離陸のジェスチャーでなんとかバスに乗車)



一ヵ月弱いたエジプトとも、とうとうお別れです。帰りの乗継でアブダビ空港に寄ったのですが、その時は皆マスクをしていて(海外でもマスクなんてするんだな)などと呑気なことを考えていましたが、帰ってきてからコロナのことを知りました。今思うと、本当にギリギリのタイミングでした。

数年前から行きたいと言っていたエジプト。チケットを取ったのは前年の10月でしたが、この流れが象られたのはいつだろう?と考えると、それはきっと2018年の夏で、日本一周の旅をしていた時でした。

それまでもエジプトに関する神秘的な体験は(思い返せば)何度かあったのですが、沖縄で激しいスコールに振られた時、雨宿りにすぐそこにあった大きな雑貨店の軒先にいたのですが、ふと「この中にお前の望むものがある」と頭の中に声がしてきました。

では、この沢山の物品がある中で一番初めに目にとまったものがそれかな?と思い、店の中に入り歩いていると、惹き付けられるように目に入ったのがエジプトの壁画やレリーフが刻まれたひとつの鞄でした。

それ以来、なんとなくエジプトを気にしていたのですが、それ以降も日本海側のある古墳の上で強烈にそれを感じたりと、なんとなく、この時点でエジプト行きの可能性、その未来の平行世界のようなものが象られていたように思います。

そんなことがありつつ念願叶って旅する事ができたエジプト。
ここに綴ったように、何もかもすべてが最高の体験でした。

特に帰ってきてからの詳細なアイデアがあった訳ではないのですが、その後、とても自然な流れである石たちが手元にやってきて、そこから始めたのが虹石屋でした(当時はブログでご紹介していたっけ)。

今思えばですが、エジプトの旅はたくさんの石を巡って、それは石屋を始める前のエネルギー的な準備期間でもあったのかな?などと思います。
私はスムーズな人生を送ってきた訳ではありませんが、この時の流れは準備していたように滑らかなものだったのです。


これで長い長いエジプトとその石たちを巡る回想記は終わりです。
ここまで読んで下さった方にはありがとうございます。

いつか時間を見つけてインドやスリランカなど、石(というか主に岩石)にまつわることも書けたらいいなと思います。世の中こんなシーズンですし、来年も気軽に海外に行けるようになるかはわかりませんが、いつかまた壮大なCrystal Journeyをしたいものです。


織矢