ストロマトライト
¥4,600
SOLD OUT
【 About Crystal 】
芸術的な模様を描いた太古のストロマトライト。木製の工芸品のようにお洒落な佇まいで、その背景を想うとロマンを感じる石。木のような姿ですが質感としては磨き石と変わらず不思議な感覚があります。
【 店主's Memo 】
ストロマトライトは鉱物ではありませんが、いつか必ずやご紹介したいと思っていたもの。この石について書いていると長くなってしまいますが、シンプルに言ってしまえば「古代の海中でシアノバクテリアと泥などで象られた堆積物」。
シアノバクテリアは「藍藻」と呼ばれる太古からこの地球に住まう細菌類ですが、彼らが海中で光合成してくれたお陰で酸素が生まれました。バクテリアの仲間が誕生したのは約40億年ほど前だそうですが、化石としてのストロマトライトはおおむね5億年前から25億年前のものです。
ストロマトライトが形成されるプロセスとしては
シアノバクテリアたちが海中の堆積物の上でさんさんと光合成する→夜間に粘液でその堆積物を固定させる→翌日、呼吸をするために堆積物の上に移動して再び光合成をする
ということを繰り返し、やがてバクテリアたちの死骸と積み上げられた堆積物の層によってストロマトライトが誕生するようです。一年に数ミリ程度のスピードで積み重なっていくのだとか。
メニライトもしかりですが、なんだかこういった微生物たちの物語はとてもロマンを感じてしまいます。
そもそもが太古の地球から遺されたものですし、彼らがいなければ酸素もなかった訳で、歴史の生き証人のようなものですよね。そんな生きた化石が磨き石になるとこんなにまで美しいのかと思います。
永い歳月を経て天然が生みだした芸術模様、手の上のこれらがバクテリアたちによって古代にゆっくりと積み上げられたものだと思うとロマンです。
化石は化石で、古代の記録を保持したある種の骨董品や地球のかけらとしてのムード(雰囲気、エネルギー)をもっていますが、このストロマトライトも同じで、工芸品のような美しさと物語とでそこにいてくれます。
もとを辿ればすべての生命は海から。
手にしていると遺伝子の中に仕舞われた太古の何かが反応するかも知れない、などと思ってしまう、とてもロマンあるアースフルな石です。
【 Detail 】
ストロマトライト、磨き
57×43×19mm
79g